モデルベース開発(MBD)エンジニアの道標「MODEBE」

※このサイトはAZAPAエンジニアリング株式会社をスポンサーとしてZenken株式会社が運営しています。

2030年の日本の
自動車開発を支える
モデルベース開発エンジニア
という選択肢

製造業の衰退が叫ばれる日本国内においても、世界をリードし続けている自動車開発の分野。そんな自動車開発におけるこれからのトレンドとして注目を集める「モデルベース開発」のエンジニアは、今後より注目を集める技術者であるといえます。
当サイトではモデルベース開発エンジニアとはどのような業種であるのか、必要なスキルや経験などと共に解説していきます。

研究者が教える
開発エンジニア
リアル
目次
AUTOMOBILE MBD

自動車開発における
モデルベース開発
エンジニア
とは?

モデルベース開発(MBD:Model Based Development)エンジニアとは、システムを構築している制御や制御対象をモデル化して「動く仕様書」となる「モデル」を作り使ってシミュレーションしながら検証を繰り返し、設計・開発を進めていく技術者です。

モデルベース開発では、設計工程での検証ができることから検証工程での手戻りが少なくなり開発工数の短縮と品質向上が可能となります。また、検証工程においても検証環境のモデル化によって様々な検証が可能となります。

モデルベース開発の図解 モデルベース開発の図解

モデルベース開発のメリット

シミュレーションによる下層実験ができる
  • 開発初期に詳細設計ができる
  • 試作・実験が削減できる
  • 実験・計測が困難な状況でもシミュレーションできる
試行錯誤ではない体系的な設計ができる
  • 手戻り作業が削減される
  • 設計の属人的な部分が削減できる
  • コードを手書きする必要がなくなる
SUMMARY

自動車開発エンジニアの
キャリアアップ先として需要が高まる
モデルベース開発エンジニア

モデルベース開発エンジニア

モデルベース開発を専門とするエンジニアは今後ますます需要が増えていくことが予想されます。ですが現状ではモデルベース開発の専門的な知識を持った人材が不足している状態にあるのです。

今後も需要が続くであろう自動車開発業界の中でも、より必要とされていくのがモデルベース開発エンジニア。自動車開発に携わってる方のスキルアップ先として、また他業界から自動車開発エンジニアを目指す方の目標として、魅力的な業種であるといえるでしょう。

SUPERVISOR

監修者情報

sponsored by

AZAPAエンジニアリング
公式サイトキャプチャ
製品開発を一貫して請け負う
「モデルベース開発のリード企業」

AZAPAエンジニアリングは、自動車の制御開発を主軸に、製品開発・設計・評価・試作品製作に至るまでの製品開発を一貫して請け負うエンジニアリング企業。製品の構想段階から最後の製品化段階まで一貫した技術支援を行っています。

業界の中でも、早い時期からモデルベース開発を取り入れた「モデルベース開発のリード企業」であり、代表の市原純一氏は、MBD推進センターの会員も務めている人物です。

MBD推進センター
MBD推進センター会員とは

「一般社団法人MBD推進センター」とは、経済産業省の主導で進められてきたモデルベース開発普及への取り組みの延長線上にある団体です。トヨタや日産、マツダなど多くの企業が参加し、モデルベース開発の利点や実装方法などを産業界や研究機関に提供しています。

仕事の
やりがい
年収・
待遇
活躍までの
プロセス
将来性・
キャリア
モデルベース開発エンジニアの
仕事のやりがい

モデルベース開発エンジニアになる人やエンジニアを目指す人が増え、今後、ますます必要性が高まるとされています。
モデルベース開発エンジニアには、技術的挑戦、環境への貢献、開発のやりがい、多様なプロジェクトに関われる、自己成長できるなどやりがいや充実感をもたらす豊富な要件があります。

仕事のやりがいのイメージ
市原氏からのワンポイント
監修
新しいスキルの習得や知識の拡充につながる

モデルベース開発エンジニアとして成長することで、さまざまなプロジェクトに取り組む機会があるので、異なる産業や技術領域に関わることができます。仕事に刺激をもたらすだけでなく、新しいスキルの習得や知識の拡充につながります

また、MBDエンジニアは継続的な学習と専門知識の獲得を必要とするので、新しい技術やツールの習得、トレーニングなどを通じて自己成長できます。

モデルベース開発エンジニアの
待遇・年収

モデルベース開発(MBD)エンジニアの年収は、スキル、学歴、経験、地域、産業、役職、市場需要などに依存します。国内の都市によっても年収が異なり、首都圏などでは給与水準が高い傾向にあります。
他のエンジニアの給与と比較すると一般的にMBDエンジニアは高い給与が期待できますが、特に需要の高い自動車や航空宇宙分野でのMBDエンジニアの給与水準は高めといわれています。

年収・待遇のイメージ
市原氏からのワンポイント
監修
専門知識が必要なため高い市場価値があります

ソフトウェアエンジニア、電子エンジニア、機械エンジニアと比較すると、MBDエンジニアは総合的なモデリング、シミュレーション、制御の専門知識が必要となるため高い市場価値があります。

そのため、MBDエンジニアは一般的に高い給与が期待できるエンジニア職です。特に自動車や航空宇宙分野でのMBDエンジニアは高い需要に合わせて給与水準も高いといわれています。

モデルベース開発エンジニア
活躍までのプロセス

自動車業界を中心に導入がすすめられているモデルベース開発(MBD:Model Based Development)エンジニアには専門知識とスキルが必要となります。
理系の基礎知識以外に物理モデリング、プログラム開発、数学的な理解、制御理論の知識なども必要ですが、学習の体制が整っている企業へ入社すればMBD未経験者であっても挑戦することができます。

モデルベース開発エンジニア活躍までのプロセスのイメージ
市原氏からのワンポイント
監修
継続的な学習とスキルアップは何より必要

モデルベース開発エンジニアに必要な素質として、自動車業界や制御工学の最新トレンドや技術について常に追跡することや、継続的な学習とスキルアップは何より必要となる重要項目です。また、MBDは複数のエンジニアとの協力が必要となるため、効果的なチームコミュニケーションと協力スキルが求められます。

モデルベース開発エンジニアの
将来性・キャリア

自動運転技術の発展、燃費改善と環境への対応、セキュリティの重要性、競争力の向上などモデルベース開発(MBD)は自動車業界で非常に重要な役割を果たしています。そのためモデルベース開発エンジニアの将来性は非常に明るいといえるでしょう。
また、航空宇宙分野、医療機器分野、エネルギー分野などの他分野での将来性も高いです。

将来性・キャリアのイメージ
市原氏からのワンポイント
監修
さまざまな業界での革新的技術開発に不可欠

MBDエンジニアとしてのキャリアは自動車業界だけでなく幅広い分野において将来性が高いです。モデルベース開発のスキルや知識は、今やさまざまな業界での革新的技術開発に不可欠であり、MBDエンジニアには将来的に様々なキャリアチャンスがあるでしょう。

活躍までの
プロセス
仕事の
やりがい
年収・
待遇
将来性・
キャリア
INTERVIEW

現在モデルベース開発エンジニアとして活躍を続ける若手人材へインタビュー。モデルベース開発を選んだ理由やそのやりがい、将来設計などを伺いました。

生涯現役のエンジニアを目指して

名前:
伊藤悠一郎
年齢:
28歳
社歴:
2年
前職:
組み込みシステムエンジニア
趣味:
テニス、スノーボードなどスポーツ・アウトドア全般
伊藤さんイメージ

元々は組み込みエンジニアとして自動車の開発に携わっていた伊藤さん。トータルで開発を担当できるような生涯現役のエンジニアでいるため、常にスキル・知識を磨き続けています。そんな伊藤さんがなぜモデルベース開発エンジニアを目指し、いまどのような取り組みをされているのか、インタビューしました。

若手エンジニアの活躍の場を広げるために

名前:
安藤亨
年齢:
38歳
社歴:
4年
前職:
自動車開発システムエンジニア
趣味:
バイクでのツーリング
イメージ

モデルベース開発エンジニアを経て現在は仕様書の作成を主な業務としている安藤さんは、自動車整備士からエンジニアに転職した経緯があります。エンジニアとして自らも自動車開発へ着手しながらも、若手エンジニアが寄り活躍できるようにマネジメントにも力をいれています。

EDUCATIONAL
SYSTEM

モデルベース開発をリードする
AZAPAエンジニアリングとは

モデルベース開発のリード企業としての実績

自動車の制御開発を主軸に、製品開発・設計・評価・試作品製作に至るまでの製品開発を一貫して請け負うエンジニアリング企業であるAZAPAエンジニアリング。製品の構想段階から最後の製品化段階まで一貫した技術支援を行っています。
2009年の創業以来、「お客様と共に創る」の社是のもと、多くのお客様と共に製品を創り上げてきました。業界の中でも、早い時期からモデルベース開発を取り入れた「モデルベース開発のリード企業」でもあります。

公式サイトキャプチャ
引用元:AZAPAエンジニアリング公式HP(https://www.azapa-eng.co.jp/)

MDBをリードする企業としてのエンジニア教育体制の充実

▼左右にスクロールできます

エンジニア教育体制の図解

AZAPAエンジニアリングでは社員のスキルアップを強力にサポートする教育制度があり、AZAPAグループの独自教育システムHRSP(Human Resources Support Program)を使い、各自に合ったプログラムで専門スキルやビジネスマナーなどを受けることができます。
また、技術向上を目指す社員のための社内セミナーも定期的に開催され、単気筒エンジンを分解し組み立てた後、プログラミングで制御を学べる「エンジンビルドプログラム」も提供されています。そのほかモーターショーなどイベントへの参加、運営も行っています。

自動車開発の
上流工程から下流工程まで
モデルベース開発として携わる

AZAPAグループは要求定義、システム/ハード設計、実装試験・評価に至るまで、独自のモデルベース・テクノロジーを駆使してモノづくりの全ての工程をサポートできる体制を整えています。その中でAZAPAエンジニアリングは設計から実験・評価を担当し高度なエンジニアリングサービスを提供します。

自動車開発の工程の図解

【MBD推進センター会員監修】
モデルベース開発エンジニアに

必要とされる知識・技術

近年のモデルベース開発の動向のイメージ

近年のモデルベース
開発の動向

モデルベース開発(MBD)が自動車業界を中心に普及が進んでいったのは、排ガス規制に対応した電子制御システム開発の効率化のためでした。航空宇宙、医療機器、ロボットなど、様々な産業でも導入が進むMBDですが、最近ではAIを使った次世代モデルベース開発の適用も増え、今後さらに増えることが予想されています。

Matlab Simulinkの基礎のイメージ

Matlab Simulink
の基礎

アルゴリズム開発、データ解析、数値計算のための統合プラットフォーム「MATLAB(Matrix Laboratory)」、シミュレーション、実装、テストを視覚的に行えるグラフィカル実行環境「Simulink」を利用することで、効率的なモデルベース開発が実現できることから、様々な分野で急速に普及が進んでいます。

もっと見る
モデル作成と必要な技術のイメージ

モデル作成と必要な技術

モデルベース開発では、要求定義から実機評価までの工程がV字プロセスに沿って行われます。モデルベース開発をするエンジニアは、V字プロセスに適用される「MILS」「SILS 」「RCP」「ACG」「HILS」という工程が使えるようにしっかり身につけておかなくてはなりません。

モデルベースを使った簡単な事例対応のイメージ

モデルベースを使った
簡単な事例対応

モデルベース開発で使われるV字プロセスの左側は机上でモデルとシミュレーションを行う設計領域、右側はハードウェアで設計された機能の検証を行う検証領域です。モデルベース開発時にはV字プロセスに沿ってMILS、SILS、HILSなど最適なフェイズを選ぶことが重要です。

2030 YEAR

モデルベース開発
(MBD)の目的

開発規模が大きくなることによる開発コストの増加、新製品をスピーディに市場に提供するためにおこる開発期間の短縮などからモデルベース開発の必要性が高まっています。
従来型の開発プロセスでは試作機を製作してからでなければ検証できなかったことが、モデルベース開発(MBD)ではモデルを使って早期にシミュレーションできるので、開発後期の不具合が事前に検証でき手戻りの抑制や開発スピードの向上が期待できます。

モデルベース開発(MBD)の目的

MBDが向き・
不向きな領域

モデルベース開発はすべてのシステムに向いているわけではなく、向いている分野と不向きな分野があります。
実績計測データが充実している分野、線形特性が強い分野などは向いていますが、化学反応が関係する分野、光学分野、人の感性が関係する分野、非線形特性の強い分野、制御を伴わない分野には向いていません。

MBDが向き・不向きな領域

MBDの
メリット・デメリット

モデルベース開発(MBD)にはメリットだけでなくデメリットもあります。シミュレーションによる低コスト化、開発初期に詳細設計ができる、効率よく機能検証ができる、必要機能を漏れなく設計できる、自動コード生成できることなどはメリットですが、設計工数の増加、人材育成に時間がかかる、設計者の増員が必要である、などのデメリットもあります。
しかし、実機を使わずに詳細なシミュレーションができるモデルベース開発のニーズは、自動車業界などの製造業界において、今後ますます増加することが予想されています。

MBDのメリット・デメリット
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MBDとCAEとの違い

コンピュータを利用して設計や分析を支援する技術であるCAE(Computer Aided Engineering)は、設計初期、詳細設計、検証、製造に至るまで、開発プロセスのさまざまなフェーズで適用できます。CAEを活用すれば試作や実験不要で、コンピュータ上でさまざまなシミュレーションを行うことができます。
CAEとMBDは両方ともコンピュータ上でシミュレートして検証をおこなう手法ですが、対象の規模が異なります。理想的な開発フローはシステム性能目標をモデルベース開発で決定し、各フェーズの詳細設計をCAEで行うという形です。

モデルベース開発(MBD)の目的

MBDに必要とされる
ソフトウェア

モデルベース開発ではMBDツールを利用することによって、さらに効率よく開発を進めることができます。
モデルベース開発(MBD)によく使われるツールには、自動車業界でよく利用されるMATLAB/Simulink(アメリカ合衆国のMathWorks社)、Amesim(ドイツのSiemens社)、GT-SUITE/GT-POWER(アメリカ合衆国のGamma Tecjhnologies社)があります。
また、MBD支援ツールとしてAZAPAエンジニアリング株式会社の「AI-Modeling」や「AI-Matrix」もよく利用されています。

MBDが向き・不向きな領域

企業がMBDへ取り組む上での現状課題

多くのメリットがあるモデルベース開発(MBD)ですが、企業がMBDを導入するためには課題もあります。
上流工程の工数が増える、技術者スキルが不可欠であるなどの技術的な課題、異なる部門やチーム間での協力といった組織的な課題、十分なリソースの確保や変更管理が必要、予算と資源の確保が必要、法的規制と規制要件に従う必要がある、などがあげられます。

MBDが向き・不向きな領域

MBDに対する
行政機関の取り組み

自動車業界を中心に導入がすすむモデルベース開発(MBD)は、国や行政機関でも様々な取り組みを行っています。
自動車メーカーと部品メーカーを中心に立ち上げられた一般社団法人 MBD推進センター(JAMBE)は、経済産業省の主導で進められてきた自動車産業でMBDを普及させる取り組みを民間主体で継承するものです。2018年から2020年には経済産業省によって「次世代自動車等の開発加速化に係るシミュレーション基盤構築事業」も行われています。

MBDのメリット・デメリット